動画では会話(2人の会話)を撮影する場合、2人の位置関係が変わると、その印象が大きく異なります。特に医療系の動画では、医師と患者、看護師と患者などの会話を撮影する機会が多くなります。位置関係は、2人の関係を印象付ける大切な要素です。今回は、会話の位置関係についてのおてがる制作テクニックをご紹介します。
会話の位置関係は、真正面の位置、斜めの位置、横の位置の大きく3つがあります。
真正面の位置は、2人の目線が合うことで緊迫感が生まれます。討論や議論、説教をするときなど、2人の関係が対立している場合に用いると緊張感をつくることが出来ます。またローアングルで撮影すれば、更に迫力ある映像となります。
真正面の位置は和やかな雰囲気や、リラックスした雰囲気を出したいときにはあまりオススメできない位置関係です。ただ撮影する部屋の広さやレイアウトなどの関係で、真正面の位置しか作れない場合でも、身体の向きを少しカメラ側に向けてもらうだけで、緊迫感を少なくすることができます。
斜めの位置関係は、和やかな雰囲気、リラックスした雰囲気となります。斜めの位置関係では実際に会話量が増えるとも言われています。無理に目線を合わせる必要がなく、プライベートな空間も確保されるため、安心感がある自然な雰囲気での会話となります。
横の位置関係は、2人の距離が近いため親密感が現れます。夫婦や恋人などの仲の良さを演出できます。また2人の距離あえて離すことで、ビミョーな距離感などを演出することも可能です。仕事の場面などの撮影では、不自然な印象となることもある位置関係ですが、そのような場合には、お互い斜めに座ることで、斜めの位置関係を作ることができます。
≪おまけのテクニック≫
2人の関係は目線の高さでも表現することが可能です。
画面の中で2人の目線の高さを同じであれば、関係が対等であるという印象を与えます。2人の目線の高さが違っていると、目線の位置の高い方が、地位や立場が高いという印象となります。椅子の高さを調整したり、座布団を使ったりして、2人の目線の高さを調整することで、関係を印象付けることができます。